【家づくりの前にシリーズ①】どのような家づくりが希望ですか?
工務店型とハウスメーカー型、それぞれの家づくり
今回は「工務店型」と「ハウスメーカー型」の家づくりについて、お話ししたいと思います。
家づくりを考え始めたとき、多くの方は何から始めるでしょうか。
インターネットで情報を集めたり、住宅雑誌を読んだり、住宅展示場へ足を運んだりする方が多いと思います。そして、最初に目にするのは、大手ハウスメーカーのモデルハウスやカタログではないでしょうか。
もちろん、それは決して間違いではありません。
しかし、家づくりを成功させるためには、その前に一つ考えていただきたいことがあります。
「自分たちは、どのような家づくりを望んでいるのか。」
この視点を持つことが、とても大切だと考えております。
昔の家づくりは、人とのつながりから始まっていました
少し昔を振り返ると、家を建てるときは、地域の大工さんへ相談するのが当たり前でした。
「〇〇さんのところで建ててもらった。」
そんな口コミや人との信頼関係が、家づくりの出発点だった時代です。
しかし時代が変わり、住宅産業の発展とともに、全国展開するハウスメーカーが数多く誕生しました。
品質の均一化や工業化が進み、短期間で安定した品質の住宅を建てられるようになりました。現在の住宅業界は、その恩恵を大きく受けていると言えるでしょう。
一方で平成に入り、地域工務店も大きく進化しました。
高断熱・高気密をはじめとする住宅性能を高め、設計力やデザイン力にも磨きをかける工務店が増え、現在では大手に匹敵、あるいはそれ以上の性能を実現する会社も少なくありません。
住宅業界は今、ハウスメーカーと地域工務店、それぞれが異なる強みを持つ時代になっています。
ハウスメーカーにも、工務店にも、それぞれの良さがあります
私は、どちらが優れているという話をしたいわけではありません。
それぞれに得意なことがあり、不得意なこともあります。
一般的にハウスメーカーには、次のような特徴があります。
- 流行を取り入れたデザイン
- 安定した品質
- 打ち合わせや工程が整理されている
- 比較的短期間で完成する
多くの方にとって、安心感があり、スムーズに家づくりを進めやすい仕組みが整っています。
一方、地域工務店の家づくりは少し違います。
お客様との打ち合わせを何度も重ね、一緒に悩み、一緒に考えながら住まいを形にしていきます。
そのため、時間もかかりますし、お客様自身にも考えていただく場面が多くあります。
決して「楽な家づくり」ではないかもしれません。
しかしその分、ご家族の暮らし方や価値観に合わせた、世界に一つだけの住まいを実現できる可能性があります。
家づくりは「完成品」を選ぶことではありません
住宅は、家電製品のように完成品を購入するものではありません。
暮らし方も、家族構成も、将来の夢も、一人ひとり違います。
だからこそ、家づくりには「正解」がありません。
設計者や職人と一緒に考え、試行錯誤しながらつくり上げていく過程そのものが、注文住宅の価値ではないでしょうか。
その時間を楽しめる方には、工務店との家づくりはきっと大きな魅力になると思います。
最初に決めるべきなのは「会社」ではなく「家づくりのスタイル」
これから家づくりを始める皆さまに、ぜひ考えていただきたいことがあります。
「どこのハウスメーカーにしよう。」
その前に、
「自分たちは、どんな家づくりをしたいのか。」
という問いを持ってみてください。
効率よく、安心して進めたいのか。
時間をかけてでも、自分たちらしい住まいを一緒につくり上げたいのか。
この答えが見えてくると、選ぶべき住宅会社も自然と見えてきます。
家づくりのパートナー選びが、住まいの満足度を左右します
家づくりは、人生で何度も経験するものではありません。
だからこそ、性能や価格だけではなく、「誰と家づくりをするのか」という視点も大切にしていただきたいと思います。
ハウスメーカーにも地域工務店にも、それぞれの魅力があります。
大切なのは、会社の規模ではなく、ご自身の理想の家づくりに合ったパートナーを見つけることです。
ぜひ、ご自身が本当に望む家づくりのスタイルを見つめ直し、その想いを共有できる住宅会社と出会っていただければと思います。
家づくりとは、家を選ぶことではありません。
誰と、どのような想いで家をつくるかを選ぶことだと、私は考えております。