こんにちは、スタッフのさくまです
先日6月16日~、キッチンメーカー「クリナップ」さんの工場見学に行ってきました!
場所は福島県いわき市。
飛行機に乗ってバスで出発し、現地の社員さんたちに迎えていただきながら、
普段はなかなか見ることのできない“ものづくりの現場”を見せていただきました✨
私たちが日々ご提案しているキッチンやお風呂。
でも、実際にそれを“作っている人たち”の声や、
“どうやって作られているか”を知る機会って意外と少ないんですよね。
今回の見学では、ひとつひとつの製品の奥にある
「技術」と「想い」をしっかりと感じることができ…
そして何より、クリナップさんが大切にしている「人」と「地域」との関わり方にも、胸を打たれました。
工場内は写真が禁止だったので、
テキスト多めですがよければお付き合いくださいね
(※タイトル字の工場はイメージフォトです(笑))
フラミンゴのいるレストラン、メヒカでカニピラフで腹ごしらえして、
いざしゅっぱーーーつ!
ケンミンショーで見たことあった!嬉しい!
リアルにフラミンゴ可愛かった
「在庫を持たない」キッチンづくりとは?
クリナップさんの製造スタイルには、他社と大きく違う点があります。
それは「在庫を持たない完全受注生産」という仕組み。
たとえば、わたしたち工務店が注文を出すと、
その内容をスタッフさんがデータとして入力し、
1棟ごとの番号とバーコードが印刷されます。
このバーコードが、工場内での加工から組み立て、検査、出荷まで、全ての流れを一貫して管理してくれる。
つまり、同じものは一つとしてなく、
そのご家族のためだけのキッチンが、一から丁寧に作られているということ!
この“在庫を持たない”というやり方は、じつは東日本大震災のときにも功を奏しました。
工場が被災した中でも柔軟な対応ができ、
あれだけの大災害の中でも、被害はなんとか最低限で済んだ、と。
この時クリナップさんの工場では、業務用キッチンの新ライン設立のさなかだったそうなのですが、
2か月後には稼働が叶ったというお話も印象的でした。
さらに心動かされたのが、
見学初めに映像で案内されたクリナップさんの創業者井上登さんのエピソード。
もともと、座卓を背負って売り歩いていたところからスタートし、
そのときにラーメン屋のご主人が2台買ってくれたことへの「感謝の気持ち」を、今もずっと大切にされているそうです。
クリナップ社員の方々がよく口にしている「感謝いたします!」の言葉にも、
そんな精神が受け継がれているのだなあと、感動を感じずにはいられませんでした
鹿島システム工場:キッチンキャビネット組み立ての現場
鹿島システム工場では、
受注や納品管理と主にキッチンキャビネットの組み立てが行われていました。
まず驚いたのは、現場の動きのスピードと正確さ。
発注データに基づいて、工場ではすべての部品が「かんばん」と呼ばれるバーコードで管理されていて、
使ったらボックスに回収 → 自動で部品発注に繋がるという仕組み!
無駄なく、ミスなく、流れるように製品が組み上がっていく様子はまさに“工場の美学”でした。
壁時計が教えてくれる、現場の呼吸
工場内で目を引いたのが「動いちゃいけない」と言われている壁時計!
動いちゃいけないってどういうこと?って思いますよね。
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ラインが停止すると音楽が流れ、黄色のランプが点灯
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45秒以内にスタッフが対応に駆けつける
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それでも止まっていたら、今度は赤色の警告灯+「壁時計」がうごきはじめる
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壁時計の合計時間が一定のラインを超えると、調整しながら稼働バランスを取るそうです
この細やかな稼働管理のおかげで、
膨大な数のキッチンキャビネットが受注台数通りにどんどん生産されていくんですね…!
一分一秒がとっても大事。
機械化8割、2割を「人の手」で仕上げるぬくもり
キャビネットの側板や底板に自動でダボ穴を開ける作業は、バーコードを読み込むと機械が自動で行ってくれますが、
それらの部品を箱型に組み上げるのは、職人さんの手作業。
クリナップさんでは木製キャビネットも生産されているので、木槌でトン、トン…と組み立てていく音が、
工場の中に響いていて、とても印象的でした。
組み立ての方、検品の方、と一人一人の方が受け持ちの場所で、責任をもって作業を行っていて、
真剣なまなざしの奥に、ものづくりへの誇りがにじんでいました
鹿島工場:
目に見えない安心をつくる「バスルームづくり」
鹿島工場では、クリナップ製のバスルームがどのように作られているのか、実際の現場を見学させていただきました。
「クリナップのお風呂って、こんなにすごかったんだ…!」
見学中、何度もそう感じる瞬間がありました。
普段の生活の中でお風呂は当たり前にあるものですが、
クリナップさんのお風呂づくりの裏側には、
何十年先の暮らしまで見据えたたくさんの工夫が詰まっていました
25mmの断熱材と、鋼板+下地の構造
まず印象的だったのが、クリナップのお風呂に使われている断熱材の厚み。
なんと24mmもあるそうです!!
しかも断熱材のまわりは、鉄板と下地でサンドイッチされた構造。
これによって、耐荷重も高く、
例えば浴室除湿器を設置しても補強無しでたわまないくらいの強さがあります。
(※この除湿器「セレヴィア」で取り付け可能なのですが、
浴室が洗濯室に早変わりしちゃうという優れモノ!!!!
洗濯物以外にユニフォームや靴の乾燥にも良いですし、お風呂のカビの発生も防げる利点がありますね)
鋼板があることで湿気に強く、また、下地がしっかり入っていることで、将来、手すりを付けたいという要望が出た時にも柔軟に対応できるそうです。
実際に設置施工から年数がたってからメンテナンスに来られた電気屋さんが
「このお風呂は丈夫しっかり作られていて、本当にすごい!」とつぶやかれていた、というエピソードも印象的でした
保温性アップ!お惣菜トレーと同じ素材を使用
また、最近では断熱材の素材を変更し、耐熱200℃まで対応可能なお惣菜トレーと同じ素材にされたそう。さらに熱に強くなりました。この工夫により、浴室内の温度変化を小さく抑え、さらに安心して長く使えるだけでなく、使い終わった断熱材の端材も回収・加工し、次の資材購入のために有効活用されているとのこと。
この“ゴミを出さない仕組み”については後半で改めてご紹介しますね。
✨お掃除のしやすさもちゃんと考えられている
バスルームといえば、水垢やカビのお掃除が気になる場所ですが、クリナップさんはその点も抜かりありません
壁パネルには光沢の少ない素材を使うことで水垢を目立たせにくく、
微細な凹凸加工が施されていて、湿気が水滴になりにくい設計に。
「ツルツルしてる方が良いという方が多いでしょう?でも、表面がザラザラしてるほうが、実は水垢が付きにくくてお手入れが楽なんですよ」と教えていただいて、思わず「なるほど!」と頷いてしまいました。
アクリル浴槽で、変色や膨れの心配なし
さらに浴槽部分には、アクリル100%の樹脂が使われています。
これはFRPと呼ばれる繊維強化プラスチックに比べて、
紫外線による黄ばみや、加水分解による膨れが起こりにくいという特徴があるそうです。
プラスチックが変色してしまうのは、紫外線を吸収してしまうからなのですが、アクリル樹脂は紫外線を透過してくれるから!
耐久性だけでなく、清潔感を保てるという意味でも、安心して長く使える浴槽なのだなと実感しました。
お風呂は毎日使う場所だからこそ、
見た目のデザイン以上に、構造や素材に込められた思いや工夫が大切なんですね。
鹿島アート工場での見学は、
“ものづくりのやさしさ”と“安心を届ける力”を静かに実感する時間となりました。
<前半まとめ>
工場の中では、無駄のない流れと、
「一棟一棟、誰かの暮らしのために」という誇りが、静かに息づいていました。
「在庫を持たない」ものづくりは、
ただ効率的なだけではなく、暮らす人に“想い”を届けるためのしくみなんだと気づかされます。
そして、そんな仕組みを支えているのは、現場で働くたくさんの職人さんたちの技と真剣な眼差しでした。
後半では、
シンクの製造現場、
カラーステンレス展示場などの世界をご紹介します✨
続きも、どうぞ楽しみにお待ちくださいね
キッチンの施工事例も多数掲載中!!!!
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最後までお読みいただきありがとうございました。
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