【家づくりの前にシリーズ⑦】住宅価格の内訳をご存じですか?家づくりで考えたい「原価率」の話
住宅価格の中身を考えてみましょう
今回は、住宅会社の「原価率」についてお話ししたいと思います。
家づくりでは、建物の価格だけを見て住宅会社を比較してしまうことがあります。
しかし、本当に大切なのは「その金額が、どこに使われているのか」を知ることです。
住宅会社には、それぞれ経営を維持するためのさまざまな費用がかかっています。
例えば、
- 住宅カタログの制作費
- 常設モデルハウスの維持費
- テレビCMや広告宣伝費
- 営業活動にかかる費用
- 社員の給与や福利厚生費
- 事務所の維持管理費
これらは販売管理費や一般管理費と呼ばれ、住宅会社を運営していくために必要な経費です。
当然ながら、これらの費用も住宅価格の中に含まれています。
建物そのものに使われるお金はいくらでしょうか
例えば、契約金額が2,000万円だったとします。
諸経費が20%であれば約400万円となり、実際に建物へ使われる費用は約1,600万円です。
一方、諸経費が40%の場合は約800万円となり、建物へ使われる費用は約1,200万円になります。
同じ2,000万円という契約金額でも、建物そのものに使われる金額には400万円もの差が生まれることになります。
この違いは、住宅性能や設備、仕上げなどにも少なからず影響してきます。
原価率も住宅会社選びの一つの判断材料です
住宅会社を検討する際には、「建物にどれくらいの費用をかけていますか」と質問してみるのも一つの方法です。
もちろん、会社によって考え方は異なりますが、きちんと説明してくださる会社もあります。
一般的には、販売管理費や一般管理費がおおよそ20〜35%程度であれば、健全な経営の範囲と言われています。
それ以上の場合は、広告宣伝費や営業活動に比較的多くの費用をかけている可能性もあります。
もちろん、それが悪いということではありません。
広告やモデルハウスによって安心感を得られることもありますし、それも会社の大切な経営戦略です。
ただ、お客様としては「自分が支払うお金のうち、どれだけが建物そのものに使われているのか」という視点も持っていただきたいと思います。
価格だけでは、本当の価値は分かりません
住宅価格は、単純に高い・安いだけで判断できるものではありません。
同じ価格帯の住宅でも、建物に使われている材料や性能、施工品質には違いがあります。
また、建物そのものに十分なコストがかけられている住宅は、長く快適に暮らせるだけでなく、将来的な資産価値にも良い影響を与えることがあります。
住宅会社を比較する際には、価格だけではなく、その価格の「中身」にも目を向けていただきたいと思います。
大切なのは、お金の使われ方です
家づくりでは、契約金額だけを見るのではなく、その費用がどのように配分されているかを理解することが大切です。
ご家族が長く暮らす住まいだからこそ、広告や見た目だけではなく、建物そのものにどれだけ価値が込められているのかという視点も、ぜひ持っていただければと思います。
住宅価格とは、単なる「金額」ではありません。
そのお金がどこに使われているのかを知ることが、納得できる家づくりへの第一歩だと私は考えております。