1. HOME
  2. キクザワブログ

キクザワについて

ご挨拶会社概要社屋案内スタッフ紹介キクザワブログ

ボールパークができるまでの裏側(中編) 〜北広島市・川村副市長が進めた“人が動く”組織づくり〜

2026年02月05日

こんにちは。

やっと雪が落ち着いたーとおもったらまた…
(もう降らないでーーーやめてーーー笑い泣き

子どもたちは庭の雪山で遊び回っていますが(笑)
雪で家が埋まりそう…
札幌の方さらにひどい雪とのことで、みなさまお気をつけてお過ごしください。

さくまです。こんにちは。

さて今日は、
家づくりではなく地域の話題。

前回12月頭に書いた
「日ハムが北広島に来るまでの裏側」北広島市副市長・川村裕樹さん(旭化成建材さま主催のネオマリーダーズクラブの特別講演会) の続き。

前編から何か月お待たせしてしまったのか!!
(スミマセン)

……謝罪はさておき、
やっと、落ち着いて続きを更新したいと思いますキラキラ

後半戦として、
エスコンフィールド北海道が“形になるまで”のリアルなお話を、
講演で伺った内容をもとに、
私なりの視点でまとめてみたいと思います。
(長くなったので、中編、後編と二個に分けますが、後半は近日中にUPしますね)

※本記事は、公開情報および講演内容をもとに、
個人の視点で感じたこと・考えたことを記録したものです。
特定の立場や見解を代表・主張する意図はありません。あらかじめご了承の上、読み進めていただけると嬉しいですm(__)m

前半はこちらから! 思い出したい方はぜひぜひ。

「すごい施設」の前に、「人」と「組織」が動いていた

正直なところ、私は講演を聞くまで、

「北広島にすごい施設ができたなぁ」
「日ハム効果、すごいなぁ」
「やっと北広島にも新しい風が吹いてきたかも!」

というような感覚で見ていました。

でも実際は、

建物よりも先に、“組織づくり”と“考え方づくり”なしにプロジェクトは進まなかった。

大きな挑戦を支える根幹には、
全員が一丸となるための組織づくり、空気感、考えの醸成が何よりも必要だったのです。

今回の川村副市長の講演で感銘を受け、
自分の仕事にも活かせそう!!と思ったポイントが
この“組織のつくり方”でした。

「自分ごと」にする組織

ボールパークは、市役所の特定の部署だけが進めたプロジェクトではありません。

ですが、計画を始めた当初は庁内に
「それ、3階(推進室)の仕事でしょ?」(自分達には直接関係がない)
という空気があったそうです。




この空気感を生み出す原因は
『情報が共有されていないこと』

そこで、まず取り組んだのが、
全職員を“当事者”にする情報共有でした。

あえて「生の情報」を全部出す

〜見えないお化けの正体〜

情報が不足していると、
人は「何か変なことが起きるのではないか」という漠然とした不安、
川村副市長の言葉で言うと、“見えないお化け”を抱えてしまいます。

そして、そのお化けが大きくなると、

  • 反対しておいた方がいい
  • よく分からないから距離を置こう
  • なんとなく怖い

…みたいな気持ちに繋がっていく。
  なんとなく分かるなぁと思いました。

人って、

本能的に暗がりを恐れる生き物です。

(↑きっと、人間の生存本能なんでしょうね)

店舗の照明設計でも、奥が暗いと近寄りがたくなるのですが、明るいと進みたくなるサバンナ効果というものがあったりします。

つまり、全体像が理解できていれば、

不安を抱かない。というものなのかもしれないですね。

そこで何よりも重要になるのが「情報」です。

そこに気づいた川村副市長・ボールパーク連携推進室の方々は、
新聞やニュースに出る前の、
本来なら外に出さないレベルの
“ピカピカの生情報”を、
定期的に北広島市役所の全職員へ共有。

すると特に若い職員を中心に、

「自分たちに何ができるだろう?」

という空気が生まれ、

福祉や教育など部署を越えた横の連携が自然と広がっていき…

徐々に「自分の専門領域の課題解決」と結びつけて考えるようになっていったそうです。

具体的な例として、
福祉系の職員は、
ボールパークでのボランティア活動(施設案内等)を通じて、
高齢者の外出支援、引きこもり防止、健康寿命の延伸、ひいては医療費削減に寄与できることに気づき、
具体的な施策として動き始めることに繋がった事例が紹介されていました。

(この活動は結果的に、大成功!
 来場の方にも球場案内があることで安心してもらえますし、

 案内する側にも自己貢献感が生まれて活力になる。すごく良い循環…!)



「見えないお化け」は、庁内だけじゃなかった

この“見えないお化け”の話、

市役所の中だけじゃなく、地域との対話でもまさに同じだったそうです。

運動公園予定地として確保されていたFビレッジがあるエリアの向こう側には、特別天然記念物である「野幌原始林」が広がっています。

当然、自然保護の観点から強い反対運動も起きたそうで、

自然を愛する方々が北海道内外から集まり、

1回の打ち合わせが10時間を超えることもあったとか…。

今回の開発面積は32ヘクタールであったため、
「50ヘクタール以下」という基準により、
本来は、法的に環境影響評価(環境アセスメント)を行う必要はありませんでした。
それでも市は自主的に

  • 植生調査
  • 動植物の全調査

を実施しました。

「義務じゃないからやらない」ではなく、

“誠実な実態調査をやり切る”という姿勢だったんですね。


さらに、移植できるものはすべて移植し、

なんとエゾアカヤマアリの蟻塚(蟻の巣の山)まで移植したという徹底ぶり…。

ぶつかるだけではなく、何度も、何度も根気強く対話を重ねて、一つ一つ心配に対する対応を丁寧に行っていく。
今回、このブログを書くにあたって一部公開されている環境アセスメントの資料を見つけたのですが、膨大な量のデータと、これまでのやりとりが何十ページにもわたって記されていました。

…いや、そこまで!?って。

でもこの“そこまでやる”が、信頼の土台になっていったのだと思います。

そしてもうひとつ。

隣接する道立北広島高校の保護者(PTA)からも、
計画の当初は「静かな学習環境が乱される」と強い反対があったそうです。

ここでも川村副市長は、

反対の根っこは「情報がないこと」=見えないお化けだと分析。

だから、

  • 呼ばれていなくてもPTAの場に足を運ぶ
  • 最新情報を出し続ける
  • たとえ「帰れ」と言われても、繰り返し繰り返し届ける

こんな、地道すぎるくらい地道な『生情報の共有』を続けたそうです。
継続を続けていくと、なんとなく、わからないから不安&何か変なことに繋がりそうだからとりあえず反対、という層が、
「本当は賛成したくないけれど、仕方ないな」
「自分は反対だけれども、(情報を見て納得できる部分もあり)まあ、いいんじゃないか」

というように徐々に立場を中立寄りに変えていく結果に。

つまり、
「反対」か「賛成」かの二極化から、
“グレーの理解者”が増えていった

これは、すごく大事な話だなと思いました。

全員を賛成に変えるって、現実には難しい。
でも誠実な対話を重ねて“理解してくれる層”が増えると、空気が変わっていくということ…。

最終的には、
生徒会に「ボールパーク委員会」が立ち上がり、

保護者も「応援する会」を結成するほど、強力な味方に変わっていったそうです。

そして今では、
Fビレッジの花火の打ち上げ場所として
北広島高校のグラウンドが使われるようになり、
学校祭の後夜祭の花火として、一部演出に生徒が関わるようになったとのこと。


(遠くからも見えるし、近くから見ると大迫力の花火大会!!)

学校最後に子どもたちが教室や屋上から花火を見上げる…

自分達のアイディアの一部が実際に形になって、あれだけの大きな花火に…というのは、青春時代の大切な一ページになるのではないかなと感じました。

その他にも、
一部部活動の展示をフィールド内で行うなどの協力関係も続いているそうで、

対話がちゃんと未来に繋がっているのが素敵だなぁと思いましたほっこり

若い世代にビジョンを委ねる

エスコンフィールド北海道、そして北海道ボールパーク Fビレッジ。


両方に含まれている「F」には、

・ファイターズ
・ファン
・フューチャー
・フォレスト
・フュージョン…



など、“未来につながる意味”がたくさん込められているそうです。
この名前、
実は、若い職員さんたちが2年かけて議論して決めたもの。

元々運動公園予定地は、「共栄」という名前の土地。
歴史や由緒のある漢字の地名を
アルファベットやカタカナを含む名前に変更することに対して、
市議会の長老議員たちからは「意味が分からない」といった強い反対があったそう。

しかし、若い職員達が数十年先、さらにその先をイメージして、
未来のビジョンを説明し、説得することで、
全国でも珍しいアルファベット表記を含む住所への変更を実現させたそうです。

結果、
若手にとっても「自分たちが決めた」という自負が、
強い責任感と当事者意識を生むことにもつながりました!

固定概念にとらわれず、若手のアイディアや意見をしっかり反映させる。

このあたりも「大きな挑戦」の一つであると感じますし、
多くの意見を一つにまとめ、対話を通して壁を突破していった、このプロジェクトを体現しているものだと感じました。


(※画像は市役所のHPより転載させていただきました)

ロゴに使われているキラリとしたマークは、

北海道の「七稜星(しちりょうせい)」を表現しています。

ここに北海道のマークを入れたことは、

この施設は「北広島」ではなく、

“北海道”というブランドで世界と勝負する
そんな強いメッセージが込められていると聞いて、
背筋が伸びる想いでした。

そして、この積み重ねが「誘致成功」につながった

情報共有で“見えないお化け”を小さくして、
庁内を「自分ごと」にして、
反対の声にも誠実に一つ一つ向き合い、
少しずつ信頼を積み上げていく。

こうした組織づくりが実を結び、
ファイターズ誘致は現実のものとなり、
「決まった後」のスピード感にも行政がついていけたのだと思います。

誘致はゴールではなく、ここからが本当のスタート。

次は、いよいよ

施設のあれこれ!具体例をご紹介して、締めくくりたいと思います!
よろしければ最後まで、お付き合いくださいね。

川村副市長も登場する、ボールパークの本はこちら↓↓

(読みましたーーー読みましたーーー!! 
絶対にあなたも、「キングーーー!!!」と叫びたくなるはず(笑))


ただ私は北広島が好き^^

今日も最後までお読みいただき、ありがとうございました。
さくまでしたほっこり では、また。