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ボールパークができるまでの裏側(後編) 〜「どうやったらできるか」から始まった官民連携の話〜

2026年02月07日

こんにちはほっこりクローバー
立春の昨日一気に暖かくなり、
道路の雪も解けましたね。
路面状況が悪い地域もありそうなので、どうぞお気をつけて…!

さて
今日は前回に引き続き、地域情報
ネオマリーダーズクラブ特別講演 北広島市川村副市長の講演会のまとめ記事のラストとなります。

前編・中編はこちらから!

よろしければご覧ください。

※本記事は、公開情報および講演内容をもとに、
個人の視点で感じたこと・考えたことを記録したものです。
特定の立場や見解を代表・主張する意図はありません。あらかじめご了承の上、読み進めていただけると嬉しいですm(__)m

「どうやったらできるか」から始める官民連携

前編で語った通り、
ボールパークのプロジェクトでは、「官民連携」が行われました。

それは、単に
民間の力を借りて施設をつくる、という話ではありません。
民間と対等なパートナーとして一緒に考え、
持続可能なまちをつくっていくための選択。

そのため、民間事業者との向き合い方も、とても印象的でした。

従来の行政は、
仕事が決まってから・条件が固まってから話をする、というのが一般的ですが、

でもこのプロジェクトでは
最初から民間と一緒に、
「どうやったらできるか?」を考えるスタンスを取ったそうです。

そこで出てきたのが「51対49理論」

川村副市長は、こんな話をされていました。

「どちらかが、100%主導、100%責任を持つ関係になると、
もう一方は『決まったことをやるだけ』『言われたから従うだけ』になってしまう。

そうなると、
人は考えなくなるし、当事者意識も持てなくなる」と。

……これ、ちょっとドキッとしませんか?

仕事でも、家庭でも、
「全部任せきり」「全部やってあげる」状態って、
やはりどこかで負担が生じてトラブルになったりして
長くは続かないものです。

そこで意識されたのが、
51対49、あるいは 49対51

完全に対等な50対50でもなく、
かといって上下がはっきりした関係でもない。
ほんの少しだけバランスを崩した関係性です。

どちらかが100%主導するのではなく、
あえて“少しだけ”緊張感が残る状態をつくること。
それが、長く続く官民連携には必要だ、という考え方でした。

どちらかがほんのわずかに上回っていることで、
・相手に丸投げできない
・「自分はどう関わる?」と考え続けられる
・緊張感と責任感が失われない

そんな関係が生まれるのだそうです。

そして、特に印象的だったのが行政側のスタンス。

「稼ぐ(プロフィット)」という視点を持ち、
民間が動きやすく、
きちんと“稼げる”環境をつくるために、行政として汗をかく。

具体的には、
・規制を丁寧に読み込み、どうすれば緩和できるかを考える
・独自条例を制定し、許可権限を自ら引き受ける
・将来を見越してインフラ整備を先行して行う

つまり、
リスクも責任も引き受ける覚悟を持ったうえで、
「仕事が増えるからやらない」のではなく、
「どうすれば事業が前に進むか」を最優先にする。

民間事業者が将来、
きちんと収益を生み出していけるように、
投資としての視点を持って判断していた、ということでした。

さらにこの事業を、
単なる一自治体の取り組みとしてではなく、
「国の成長戦略の一部」として位置づけてもらえるよう国に働きかけたそうです。

その結果、
北海道として、ひいては国にとっても重要なプロジェクトである
という認可を得ることができ、
インフラ整備費の多くを補助金でまかなえる形につながっていきました。

こうして生まれた、世界に誇れるボールパーク!!!

官と民が、

どちらかに任せきりになることなく、
同じ方向を向いて走り続けたからこそ、
ここまで大きなプロジェクトになっていったのだと思います。

本場の皆様にも喜んでいただけたとのことですねー!

ここからは、
講演でお聞きした
施設内の「なるほど!」なポイントを、
少しだけご紹介していきますね。

① 温泉×野球観戦

地下1,300mから温泉を掘り、
スタンドの一部を温泉から観戦できる場所に。

収益性よりも、“象徴的な場所をつくる”ことを優先した事例。
サウナ・温泉に入りながら野球観戦なんて、世界初ここしかない!!!
(※温泉は黒い色が特徴のモール温泉。お肌もツルツルになります(^^♪))

右上の方 tower11の方に温泉サウナエリアが。

たまに中継で一瞬映ると、面白い人が多くて、それもナイスです笑。

② 一番いい立地にあるものは?

ボールパーク(Fビレッジ)において、
一番立地の良い場所には、何があるかご存知でしょうか?

実は、
『子供たちの遊び場』が作られているんです。

これはファイターズがエスコンフィールドを建設する際、最初に決めたことの一つ。

一般的な発想では、
収益を優先して最後にあまった場所に子供用のスペースを作ることが多いですが、
Fビレッジでは
球場の中のどこに「子どもの遊び場」を作るかを一番最初に決めた…とお話されていました。
次世代を担う子供たちのために、あえて最も価値の高い場所に遊び場を配置する
という強いメッセージが込められているそうです。

奥に立派な遊具が見えますね〜!こちらはボーネルンドさんとのコラボです

③ “管理しすぎない”ミニ野球場などのプレイフィールド

屋外空間にある、誰でも自由に使える屋外ミニ野球場。
あえて管理人を置かず、ルールも最低限。

結果、子どもたちが自然と集まり、
地域の人が見守り、
自発的なコミュニティの場として育っているそうです。

小さいけど、本格的に塁を踏む感覚が味わえちゃう!!

まち全体を巻き込む仕組み

Fビレッジは「球場」だけじゃなく、まちそのもの。
敷地内には様々な施設があります。

例えば

  • 年間650校の修学旅行生が訪れるクボタさんの農業学習施設
  • 認定こども園
  • ドッグパーク(防災・家族化の視点)
  • 富裕層向けマンション(即日完売)

この富裕層マンションのコンセプトについては、
一部議論になったそうですが、
まずは税収という現実を見据えた判断。

この「お金持ちを集める」という考え方について、
私は以前、
キングコング西野亮廣さんの出演されていたテレビ番組(「夢をかなえるためにお金を学ぶ」)で見たことがあったんですが、

飛行機でいうと、
ファーストクラスやビジネスクラスの存在があるからこそ、
エコノミークラスの価格が抑えられている、そんな考え方があるそうで

一部の人が多めに負担してくれることで、
全体が成り立つ構造。

このマンションの話も、

こういう意図のもとに

まち全体を持続可能なものとしていくための

現実的な税収設計だったんだな、と納得できた気がしました。

その他にも、Fビレッジは、

  • 1万人×3日分の防災備蓄
  • 北海道全体の防災拠点
  • 学校授業としてのデーゲーム観戦
  • 元プロ野球選手の体育授業参加

など、「球場」の枠を完全に超え
官民連携を実現させたモデルケースとなり…
北海道ボールパークFビレッジが生み出す『共同創造空間』は、官民連携による地域活性化モデルとしても高く評価されることとなりました。

余談:ムーミンの謎が解けた
50年前の団地と、フィンランドの話

そうそう!!
Fビレッジって、毎年冬にムーミンとコラボしているんですよね。
施設内にニョロニョロがいたり。

これ、なんでムーミンなんだろう?と私個人的に疑問に思っていたのですが、今回の講演を聞いて謎が解けました。

ちなみに北広島市が50年前の団地づくりで参考にしたのは、
フィンランド ヘルシンキ西部の「タピオラ」という町なんだそうです。

このモデルは、住居と交通を分離することで「住んでいる人に優しい街」を作るというコンセプトに基づいていて
この繋がりから、
北広島市はフィンランドと提携関係にあり
この提携の一環として、
フィンランドを代表するキャラクターである『ムーミン』と街づくりでコラボレーションを行っているそうです。

なるほどー!だからムーミンね!!!
「住民にやさしいまち」。
このDNAが、今のFビレッジにもつながっているのかもしれません。

最後に思ったこと

講演の最後には、開業1年目・2年目を振り返る動画が流れ、
会場は大きな拍手に包まれていました。
(感動ーーーー拍手拍手拍手

これだけの大きなプロジェクトが実現するには、
大きな、とてもとても大きな情熱と、
たくさんの想いがあって。
今回熱量を込めてブログを書いたのは、
「これだけのスゴイ事を市民が知らないのはもったいない!」と思ってしまったから…。

北広島に住んでいるのに、私、誘致のこと、完成までの事の経緯を全然知らなかったので…川村副市長の貴重な講演、内容を
広く、多くの方に知っていただきたいー!!と。
(本当に感動したーー)
背景を知ると、見え方がまた少し変わりますよね。

球場に行くとき、ボールパークに遊びに行く時、
少しだけ思い出してもらえたら嬉しいです。

市役所の屋上から、建物が見えます。講演を聞いた後に見ると、なんだか胸が熱くなりました。

川村副市長・北広島市役所の皆様、Fビレッジ関係者の皆様
そして、今回の講演会を企画してくださったネオマリーダーズクラブ・旭化成建材の皆様に、
心から感謝の気持ちで一杯です。
貴重な機会を、本当にありがとうございました。

さくまでした。
ではまた!