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日ハムが北広島に来るまでの裏側を聞いて、胸が熱くなった話(前半)

2025年12月01日

※12/3追記※

内容はすべて、私自身の体験と聞いた内容をもとに
その日心に残ったお話を自分の言葉で書きとめたものです。

このブログは専門的な解説ではなく、
政治的な主張もありません。
どうぞ読み物として、あたたかい目で読んでいただけると嬉しいです^^

みなさまこんにちは。とうとう12月に突入!!
そして、2025年もあと1カ月となりましたねー(毎年思うけど、、、早い~大泣き

先週チビ達2人ともインフルエンザに感染し…
一家全滅の危機かと思いましたが、私は感染せず!!!
免疫力の高さに自分で感心したさくまです(笑)、どうもどうも(笑)



今日は、
家づくりの話とは少しだけ違うのですが、「地域」の話に目を向けて。

この間参加した ネオマリーダーズクラブ講演会

この内容があまりにも良かったので、皆様にもシェアさせていただこうかと!!!

テーマは

「北海道ボールパーク F ビレッジ 小さな町の未来への挑戦」

そうなんです!!!

今を時めく日本ハムファイターズ本拠地エスコンフィールド北海道

日ハムが北広島に来るまでの裏話がたくさん聞ける講演会だったんですよ~スター

講演を行ったのは、北海道ボールパーク「Fビレッジ」の中核を担ってきた

北広島市副市長・川村裕樹さん。

川村副市長の講演を聞いて、
どうしてもシェアしたくなった“日ハム誘致の裏側”。

(何を隠そう私 
2歳から北広島に住んでいる、北広島市民でもあるわけで(笑)!)

北広島に住んでいる方にはもちろん、
北広島に住みたいと思っている方、

エスコンフィールド北海道に興味がある方、
まちづくりに興味がある方、皆さんにぜひ聞いてほしいお話でした お願いキラキラ

ワクワクが伝わるようにまとめてみましたので

よろしければお付き合いくださいね♪
(前半は誘致までの流れ、次回後半では組織作りなどについてまとめます!)

■あの土地は、もともと“運動公園の夢”だった

実はボールパークが建った場所、最初から野球のためじゃなかったんです。

昔、広島町だった頃に

「ここに大きな運動公園をつくろう」という都市公園の計画があり、

実施設計まで進んだのに、その後宅地開発が優先された結果、実現できずに50年近く眠っていた32 ヘクタールの広大な土地でした。

北広島市は札幌のベッドタウンとして人は増えたけれど、
「通りすがりの町」「寝るだけの街」になりつつあり、人口減や高齢化も課題だった…

(↑実際、大手ハンバーガーチェーン店さえも
なくなっちゃう街だったりしてさー…えーん

そんな背景を聞くと、今回の誘致がただの“球場づくり”じゃないことがスッと入ってきました。

■転機は2015年。「本当に運動公園を作れるのか?」

きっかけは、市長選。

当時、当選した上野市長が「運動公園を作りたい」という公約を掲げる中、
企画を任された川村さん(当時は企画部次長)は、

財政や、収益性、維持保全などを検討した結果、
「この規模の市では無理です…」
という最終レポートを市長に提出。

だけど市長から返ってきたのは…
「じゃあ、できる方法はないのか?」

という問いでした。

そこで市は、“民間の力”という選択肢に舵を切ります。

空港と札幌、周辺市町村からのアクセス環境という歴史的な価値に目を置き、この土地の価値を見出してくれる民間事業者を見つけていけたら…!

ここから市役所の挑戦が始まり、
そのターゲットの一つに「日本ハムファイターズ」が入ったそうです。

■ファイターズとの交渉で起きた、衝撃の一言

2015年12月。
「まずは二軍の試合でも…」くらいの気持ちで市が提案しようとした矢先。

ファイターズ側の担当者から出た言葉は―

「実は、札幌ドームを出る考えがあるんです」

そんな検討段階のお話だったそう。

この瞬間から、北広島市の歴史が動きだしたんだろうなぁと、聞きながらぞくっとしました。

そして驚くのが、移転を考えた理由。
これまでメディアで報道されてきたような、

・使用料が高いから
・人口芝が硬いから
…そんなことでは全くなくて、

人口減少というキーワードの中、これからどんどん野球をする人、見る人、そして支える人がいなくなってしまう
そんな中でスポーツチームが生き残るためには
“街づくりそのもの”に関わらなければいけない

「ただの球場」ではなく、
「未来をつくるプロジェクト」として考えていた。

根幹にあるのはプロスポーツチームとしてまちづくりに参画するという思想
この視点は、とても新鮮でした。

■ 全国30ヶ所以上との争奪戦。“北海道から出すわけにはいかない”

ファイターズは北海道内での野球興行権を持っていたため、
本拠地を固定するフランチャイズ契約を結んでおらず、他の候補地も含めて検討していました。

移転先として
静岡、茨城、四国…
全国30ヶ所以上が候補に挙がっていたと聞いて、本当に驚きました。

そんな中、市の担当者たちは

「北海道から出してはいけない」

という強い使命感を持って挑んだそうです。

そして市長は
市議会22名全員からの賛成を取るという大変なミッションを指示。

でも、それをやり遂げたんです。すごすぎる…!

■ 日本ハム本社に半年通い続けて未来を語った

球場建設は600億円以上の巨大プロジェクト。
子会社レベルではなく、親会社(日本ハム本社)の承認が必須でした。

北広島市は半年間、東京と大阪に通い、
「北広島の未来」をプレゼンし続けたそうです。

その不屈の粘りで、親会社からの正式な承認を獲得。

市役所って、こんなに“走る組織”なんだ、と価値観がひっくり返るお話でした。

■ 開業日が“先に決まっていた”という衝撃

そしてさらにすごいのがここ。

本格的に誘致先が決まる前の段階で、
ファイターズはすでに決めていたのは…

「2023年3月に開業する」

普通、市役所などの公的機関が動くためには、
予算や条例は議会の承認が必要なため、民間のような即断即決ができないという問題があります。

また、「前例がない」「やったことがない」という理由で、物事を入り口で止めてしまう傾向もあるそうです。

でも、最初に開業時期が決まっていたファイターズのスピード感。

そしてそのスピードに、行政が必死に食らいついた。
ここに私は、官民連携の“覚悟”みたいなものを感じました。

■ そして2018年3月。北広島市に決定。

多くの交渉を経て、
2018年3月に正式に決定。

ここからの設計・工事・制度調整は、
信じられないスピードで動いていきますが、

それはまた次回に…!

■ 小さな町の、大きな挑戦

日ハム誘致は、ただの「球場づくり」ではなくて、

北広島市が未来をつかみに行った“挑戦の物語”だったんだなと理解できました花

・無理だと言われた土地
・財源の壁
・制度の壁
・全国の候補地
・市議会の承認
・日本ハム本社への説得
・前例のない制度調整

その一つひとつを、
“どうしたらできるのか?”と考えながら超えていった。

川村副市長のお話を聞きながら、
「まちづくりって、人の熱量で動くんだなぁ」と、しみじみ…。
一人一人の方の【情熱】が、
物事を大きく動かして今があるんだな。と。

私自身北広島に長年住んでいて、
学生時代、北見や札幌に住んでいた時期もあったけど、結局きたひろが好きで戻ってきて。
(↑緑多く、静かで住みやすい!)

ただ、Uターンで戻って来てみたら
私が子供の頃よりも店舗もバスの本数もどんどん減って、小学校も統合が進んでいて…
(娘の上の学年も1クラスになってたり!)

正直、
「北広島、このままで大丈夫かな…?」
そう不安にも思っていたので、誘致が決まった時は、

「これで町の流れが変わる!」と、
本当に嬉しかったことを、思い出しましたウシシ
(市民はかなりウェルカム!!だった人が多いんじゃないかな^^)

そうした話の背景には、これだけの人の情熱があったということなんですね!本当、感動!!

川村副市長の組織作りの視点も、
めちゃくちゃ勉強になったので、後半もぜひぜひお楽しみに…!!

ちなみに、

ボールパークが来るまでの話は本も出ておりますーーー!!!
(私もポチっとしちゃいました(笑))
気になる方ぜひです〜ニコニコ

最後までお読みいただき、ありがとうございました。
インフルエンザに気を付けてお過ごしくださいね!

資産価値は“数字”だけじゃない。性能とストーリーでつくる、これからの家づくり

2025年11月15日

 

こんにちは、キクザワスタッフのさくまです
もう雪の時期。

うちに某オモチャ店からクリスマスのおもちゃのパンフレットが届き、
子ども達が入念にチェックする時期でもあります。。。
(↑さくま家は、サンタさんへの依頼の都合上、
 途中変更は受け付けてもらえないからね…(笑))

みなさまはどんな季節でしょうか?

クリスマスプレゼントを運ぶ車とジンジャーマン

さてっ
今日は、ちょっと真面目に「家の資産価値」について考えてみたいと思います!

「資産価値」ってなんだろう?

家づくりをしていると、「将来の資産になる家にしたい」という言葉をよく聞きます。
でも実際のところ、
資産価値って『お金で測れる価値』だけじゃないんですよね。
今回ご紹介するのは、雑誌『Replan北海道150号』特別企画
「北海道の工務店×建築家 クロストーク」より、
建築家・宮城島崇人さん(宮城島崇人建築設計事務所)弊社専務キクザワの菊澤章太郎の二人による対談から抜粋し、

工務店、建築家それぞれの考える
「住宅の資産価値を高めるデザイン」「住宅の資産価値を高めるポイント」を、
わたしなりに分かりやすく整理してみました
家の資産価値と保険

1. 性能で“安心”を、デザインで“愛着”を。

菊澤は、「資産価値」と聞いてまず思い浮かぶのは「住宅性能」だと話します。
キクザワでは早い段階から「長期優良住宅」を導入してきました。
地震に強く、断熱性が高く、長く住める。
“安心”という目に見えない価値を積み重ねていくことこそ、
家の信頼を育てる第一歩と考えているからですね。
一方、宮城島さんは「資産価値」についてこう語ります。

「建築的価値と市場価値は、必ずしも同じじゃない。」
前提として
「資産価値は建築的価値と市場価値を合わせたもの」であると捉えていらっしゃるのですが
最終的に市場価値は、それを評価する指標に基づいて金額がつくため、現在の指標では初期コストとスペックで決まってしまう。
「住まいの楽しみ」や「面白いデザイン」といった要素(=建築的価値)は、
現在の市場価値という形にはうまく反映されていない状態にあると指摘しています。
家の資産価値を高める設計図
この部分、「なるほどなー」と思いました。

だけどそれこそが、
「その家に住みたい」と思う一番の理由になるはずなんですよね。

2. 「タグ付け」で伝わる“その家らしさ”

宮城島さんが提案していたのが、「タグ付け」という考え方。
つまり、スペックや築年数だけでなく、“暮らしの特徴”をラベルのように残していくというものです。

例えば
「コートハウスである」
「素敵な庭がある」
「アトリエとして使われていた」
「地域密着の工務店がつくった家」

こうした情報を見える化しておけば、
家の“意味”や“物語”が買い手にも伝わりやすくなります。

こうしたタグ付けが情報として記載されれば、
スペックや数字といった「点数評価」だけでなく、建物が持つ「意味」がどのぐらい付いているかという点で、
選ぶ側が多様な見方で住宅を選べるようになる!ということなんですねニコ花
家の資産価値を示すタグ付き模型
キクザワの家も地元の中古市場では「キクザワ施工」と書いてくれるケースが増えてきました。
その背景には、平成初期から続けてきた高気密高断熱へのこだわりや、
自社大工による丁寧な施工体制、そしてデザイン性への評価があります。
創業から約50年、地域に根を張ってコツコツ積み重ねてきたあたたかい家づくりの姿勢が、
価値として見てもらえる時代になったのかもしれません。

地域の中で名前が信頼の証になって、
「この家は丁寧につくられている」
「安心して購入できる」という印象を持ってもらえるのはうれしいことですほっこり
家の模型を両手で支える様子

3. “地域の価値”を上げる存在であること

いい家は、その家だけで完結しないんですよね。
家があることで通りの雰囲気が良くなったり、
子どもたちの声が聞こえるまちになったり。
宮城島さんも、
「一軒の家が、まちの“提案”になる」
と話していました。
たとえば、自然素材を使う家が増えたら、
その地域の景観や価値も上がる。
“家づくり=まちづくり”という考え方が、
これからの住宅には求められている気がします

モダンな木造住宅、太陽光パネル設置

4.フレキシビリティ(可変性)がある家

宮城島さんは、設計の時点から「リノベーション前提」で考えているそうです。
構造(ストラクチャー)と内装(非構造体)を分けておくことで、
将来の間取り変更や改修がしやすくなるように。

壁を取り払うなどしても用途を変えられるようにして、
改修時のフレキシビリティ(柔軟性)を高めているそう!
つまり、
“暮らしが変わっても使い続けられる家”は、必然的に、資産価値が高くなるということ。
この点については菊澤も
「完成時に100点じゃなく、80点でいい」と語っていました。
家は、人が暮らすことで完成する。

だからこそ、余白を残すことが大切なんですよね。
家族構成やライフスタイルが変わっても、
少し手を加えることで“自分たちらしい家”に変化できるように。

5. これからの「資産価値」は、“ストーリー”でつながる。

中古市場では、家の魅力が「平面図と数値」だけで判断されがち。
けれど本当の価値は、図面では伝わらない部分にあります。
・冬の朝、光が入るキッチンの窓
・子どもが走り回れる回遊動線
・手触りのいい木の床

そういう日常の中の小さな豊かさが、
次の持ち主にもちゃんと届くように。
仕組み作りも大切になってくると考えられます。
宮城島さんの建築は、たくさんの人に「なんとなく良いね」と言ってもらうよりも、
「この人の設計だから欲しい」と思ってもらえるような、
“特定の誰か”の心に深く響くものを目指してつくられているそうです。
だからこそ、その家を次に手にする人もきっと、
間取りやスペックではなく、『誰が、どんな想いでデザインしたのか』に価値を感じる方たち。
建物として面白く、自分たちの理想の暮らしができそう!
そんな“ワクワク感”や“共感”が伝わることこそが、
結果的にその家のリセール(次に受け継がれる)価値を高めていくのではないか、と話します。
今の中古住宅サイトって、
どうしても「価格」「広さ」「築年数」でしか比較できないですよね。
でも本当は、

「この家はどんな思いで建てられたのか?」
「どんな職人さんが手をかけたのか?」
「どんな暮らし方を提案しているのか?」

そういうストーリーが分かるだけで、
家の見え方はまるで変わります。
工務店や建築家が、中古市場でも“解説者”として価値を伝える仕組みができたら、
もっと多様な暮らし方に光が当たるはずおやすみ
大工が丸ノコで木材を切断

6.これからの家づくりに求められること

住宅の資産価値は、
「基本性能(スペック)」+「建築的な魅力(意味)」の掛け算。
断熱性能や耐震性などの“安心”の土台の上に、
その家らしい“物語”や“暮らしの提案”があってこそ、
本当の価値が生まれます。
そして、その魅力をどう伝えるか
これからの大切なテーマ。
数字だけでは測れない、
“暮らしの豊かさ”を伝える工務店でありたいなと思いました
家族が食卓を囲む明るいリビングダイニング

まとめ

  • 資産価値は「数字」だけじゃなく「物語」でも決まる。
  • 性能は“安心”、デザインは“愛着”。どちらも大切。
  • タグ付けできる個性やストーリーを持つこと。
  • 変えながら住める“フレキシブルな設計”が長寿命の鍵。
  • 工務店や建築家が価値を語れる仕組みづくりが、これからの課題。

動画では、建築のプロが言葉として語っておりますので、
ご興味がある方はぜひぜひ、本編をチェックしてみてくださいね!

さくまでした^^
今日も読んでくださってありがとうございます!

あなたの“好き”が長く続く家づくりになりますように✨

北海道の暖房、どれがいい?薪・電気・ガスを比べてわかった“ちょうどいい”選び方

2025年11月11日

暖房と家の模型

すっかり寒くなってきて、暖房シーズンに突入しましたね。
インフルエンザの流行っているところも多いようですが、みなさま体調など崩されていませんか?
こんにちは、さくまです

さてっ
今日は、「エネルギー選びって、結局何がいいの?」というお話をしたいと思います!

家づくりを考えるとき、間取りやデザインはイメージできても、
「暖房システムや熱源って何を選んだらいいんだろう…?うーんと迷ってしまう方も多いんじゃないでしょうか?

実はこれ、北海道では特に深いテーマの一つ。
というのも、
私たちの暮らしは“寒さ”との付き合い方次第で、
快適さも、光熱費も、そして「安心」も大きく変わるから!!

また、北海道のエネルギー選びは、時代と共に変わってきたという歴史もあります。

今回の内容は、(株)芦野組の芦野優作さんと(株)キクザワの菊澤章太郎が
雑誌『Replan(リプラン)北海道』150号記念企画「この15年、これからの15年」で対談した内容
【プロが語る家づくりの熱源選び】北海道の工務店が考えるこれからのエネルギー選びとは?
から抜粋。

二人とも同じ「北海道で家をつくる工務店の代表」でありつつ選んできたエネルギーの道は違っていて
「なぜ、その熱源を選択しているのか?」というそれぞれの理由について深く語られていましたので皆様にもチラッと共有できれば、と思っていますうさぎのぬいぐるみ

よろしければお付き合いください^^

猫がセーターにくるまって眠る

薪?電気?ガス?暖房方式&熱源はどうする?

(1)芦野組さん:薪ストーブという“原点回帰”

芦野さんがメインにしているのは「薪」
そう、あのパチパチと燃える炎のぬくもりです。

芦野組さんでも以前はガスのセントラルヒーティングが中心でしたが、
「できるだけ化石燃料に頼らない暮らしを」と考え、
この7~8年で薪暖房へとシフトされたそう。

しかも旭川のような地域では、薪が地域の資源として手に入りやすく、
光熱費も化石燃料より安く済むんだとか!!
地域の資源であるが故に、戦争や世界情勢により価格が大きく左右されないことも魅力の一つキラキラ

最近では、移住者の方を中心に「薪ストーブがある暮らしに憧れて」というお客様も多く、
もはや薪がスタンダードになりつつあるそうです

(炎の揺らぎも感じられる生活、とっても素敵ー!!!)

薪ストーブに薪をくべる様子

(2) (株)キクザワ:電気とガスを上手に組み合わせる

キクザワでは、セントラルヒーティングを使い続けています。
(※薪ストーブもお施主様のご希望に応じて対応するものの、『補助暖房として』という立ち位置なので棟数は多くない現状です)

熱源としては、
15~20年前は灯油、
その後オール電化、
そして震災前後からはガス。
7年程前からは、ZEH(ゼッチ)=エネルギーを自給自足できる家を中心に、
現在では太陽光発電と蓄電池を組み合わせた提案を行っています。

「電気が止まっても、太陽光で冷蔵庫が動く。携帯も充電できる。
それって“経済的”でありながら“防災的”でもあるんです。」

なるほど~
“光熱費が下がる家”というより、“備えのある家”。
これ、すごく現実的な考え方ですよね☀️

屋根の太陽光パネルと空

暖房システムの選び方、“暮らし方”で変わります

エネルギーの話をすると、「結局どれが正解なの?」と聞かれますが、
実は…人によってベストが違うんです。

たとえば

日中ずっと家にいる人(リモートワークなど)
→ 自分で温度を調整できる「薪ストーブ」や「全館空調」が向いています。
薪ストーブは薪をくべる必要があるため、日々の「手間」を楽しめる方に。
全館空調もまた、継続的なモニタリングが必要だったりと、自ら試行錯誤して温度管理を楽しむことができる方に向いていますニコ

共働きで日中不在が多い人
→ 自動制御できる「セントラルヒーティング」が便利!
セントラルヒーティングは、「寒ければ上げる、寒くなければ下げるか、切る」といった簡単な操作で温度のコントロールが可能です。
使い勝手の面でスイッチを付けると、薪や全館空調よりも時間がかからずに家があたたまるという手軽さが魅力です。

結局のところ、「暮らし方」がすべての答えのベースなんですねひらめき電球

若いカップルがカフェで会話

薪ストーブの魅力と、セントラルの安心感

菊澤いわく,
「薪ストーブの炎のぬくもりは、セントラルヒーティングには勝てない」
同じ22℃だとしても輻射熱もあって、感じる暖かさが全然違うそう!

薪ストーブは“手間を楽しめる人”向け。
毎日の火おこしや、薪の準備、メンテナンスを含めて「好き」と思える方にこそおすすめです。

一方で、セントラルヒーティングは「スイッチひとつ」で快適温度を保てる安心感が魅力。
どちらも“北海道らしい豊かさ”の形ですね。

暖炉とニットの温かい冬の部屋

ZEH(ゼッチ)は北海道でもアリ?ナシ?

ここ、気になる方も多いと思います。

  • 菊澤:
     →「冬は発電しにくくても、年間ではプラス。防災にもなるから導入の価値は高い。」
  • 芦野さん:
     →「旭川のように雪が多い地域は採算が合いにくい。地域ごとの現実を見極めることが大事。」

2人の対談では、つまり、この導入に関しても地域によって“正解”が違うということ。

太陽光の角度や積雪量で条件が変わるので、
「誰かが良いと言った方法」が自分に合うとは限らない!!

このことは、対談を通して語られていた大切なテーマだと感じました花

まとめ:「白黒」じゃなくて「グラデーション」で考えよう

二人の話を聞いていて一番印象に残ったのは,
「エネルギー選びに“絶対の正解”はない」という言葉。

薪か電気か――
その間にこそ、たくさんのグラデーションがあります。

「手間を楽しみたいか?」
「コスパを優先したいか?」
「メンテナンスが得意か?」

その優先順位が、“あなたにとってのちょうどいい家”をつくるんだと思います。
そして2人が共通して語っていた内容は「住宅性能」が大事だという事。
熱源選択よりも、まず建物本体の性能を高め、熱が逃げにくい家を建てる事が大切、ということですね。

詳しくはぜひぜひ
YouTube動画で実際の二人の対談を聞いてみてくださ~い!!
(もっと深く、丁寧に語られていますニコ

<スタッフさくまの編集後記>

火をおこすぬくもりも、スイッチひとつの安心も、
どちらも人の暮らしを支えるエネルギーだなぁ…と改めて思い、
自分達の暮らし方にとって「合っている方」を選択していくことが、
その後の暮らしの豊かさにつながっていくのかな、と思いましたウシシスター

北海道の冬を、少しでもあたたかく、心豊かに過ごせますように❄️

あなたの“ちょうどいい暖かさ”、一緒に見つけていきましょー!
最後までご覧くださりありがとうございました!

キクザワ
さくまでした~
ではまたバイバイ

関連記事おすすめ

必要十分を体験できるモデルハウス《奏 –KANADE–》が描く、これからの住まいの物差し|モデルハウス完結編⑦

2025年10月27日

こんにちは。
キクザワ広報のさくまです

紅葉が見頃で嬉しい季節!
(ついついお腹が空いて色々食べてしまう季節でもあるけど…)
皆様いかがお過ごしでしょうか?

奏モデルハウス オープンハウス開催


さて!今日は、いよいよ公開を迎えたモデルハウス《奏 ‒KANADE–》
こちらとうとう完成いたしましたー拍手キラキラ

計画が出てから数年かかった気もしますが、

本日は
こちらに込めた“設計の想い”を、
専務にインタビューさせてもらいましたので、

少し真面目に綴らせていただきますニコ

「建築士ってこんなことを考えながら家を設計しているんだなー」なんて

家づくりに興味がある方はよければ

ご覧いただけると幸いですうさぎのぬいぐるみ 

 

秋の読書とコーヒー、かぼちゃ
 

①「いつかは、誰かが住む場所だからこそ。」

設計の上で大事にしたのは、

「モデルハウスは、単なる展示のための建物ではない」ということ。

だから大切にしたのは、「この家で、誰かが暮らすかもしれない」というリアルな視点です

モデルハウスだからこそ伝えられることもあるけれど、

暮らす場であることからは離れずに。



だからこそ、

過剰な豪華さではなく、“必要十分”を感じられるサイズ感・性能・素材・設計を心がけました。

 

いわば、これは住まいづくりの「ベンチマーク」になる家。



家づくりに迷った時、来て体感してもらうことで、

「これくらいでも充分心地よいな」

「我が家であれば家族人数が多いのでもう少し広い方が良いな」

と判断材料にしてもらえるような指標となる存在であることも、心がけています。

 

 

モデルハウス「奏」の広々としたLDK

 

②コンパクトでも、心地よく

建物の広さは物置を抜かすと約30.3坪

建築費用を抑える目的もあり、コンパクトかつ、暮らしやすい家という事を大切にしています。

そのため、

2階リビング、車は1台を想定(駐車場は一台分)、掃き出し窓なし…という、やや攻めた構成。

ですが、あえて「やりすぎない設計」を行うことで、

「確かに、こうやって使えるなら、家に40坪も要らないかも」

「1台分の駐車場でも問題なく暮らせるかも」

そんな暮らしの選択肢の幅を広げる提案をしています。

 

 

そしてこの土地も、実は約42坪の狭小地



今後ますます需要が高まると予想される小さな土地で、どう心地よく暮らせるか?

その“ヒント”が詰まった家でもあります。

 

③ コストは、工夫次第

奏を一つの指標とし、たとえば、

  • 外壁を塗り壁からサイディングに変更

  • 造作階段をシンプルなものに

  • 床材や照明の選定の見直し など…

“どこにコストをかけるか”、“どこを引き算するか”は、まさにお客様の価値観次第

その「見極め」ができることこそ、

モデルハウスの本当の役割だと考えています。

 

モデルハウス「奏 KANADE」のモダンな内装

④全館空調と、静かなる高性能

 

スペックとしては、北海道仕様の断熱・気密に加え、

太陽光×蓄電池×全館空調という組み合わせを導入。

  • UA値:0.17

  • C値:0.29 (※完全な竣工前だったので、再度測定予定)

  • 太陽光8.1kW / 蓄電池7.1kW(実効6.9kW)

  • パナソニックの第1種換気

  • エアコン1台で家全体を温度コントロール

 

この全館空調は、一言で言えば「空気をかき混ぜる仕組み」。

  • 空調室でエアコンが空気を冷暖房

  • ダクトを通じて各部屋に送り届け

  • 各部屋の空気が再び空調室に戻り、循環される

    というシンプルな仕組みです。

そのため、各部屋に通気口(ガラリや通気ドア)が必要となります。

このように、全館空調はメリットもあればデメリットもあるため、

ご案内の際にはその両面を正直にお伝えしていて、

メリット

  • 家中を1台のエアコンでカバーできるため、省エネ&すっきりした印象に。

  • セントラルヒーティングより初期費用を抑えやすい

  • 蓄電池と組み合わせて運用することで、さらに電気代の効率化が可能。など。

⚠ デメリット(※正直にお伝えしています)

  • 各部屋ごとの温度調整はできない

  • 即効性に欠けるため、つけてすぐに快適とはいかず、半日ほどかけて温度が馴染むイメージ

  • 空調室の確保が必要

  • 気流音がある など

《奏 –KANADE–》では、この全館空調を「良いことばかり!」と誇張せず、

メリット・デメリットを実体験として体感いただくことを大切にしています。

きっとリアルな“暮らしのヒント”を感じていただけると思います

 

 

⑤素材と灯り、やさしさのコーディネート

この家のコーディネートは、二級建築士の白幡がメインとなっておこなったもの。

  • 床には白樺の無垢フローリング

  • 天井は北海道のヘムロック材

  • タイルは名古屋モザイクで選定

  • 照明は丸みのある器具を中心に、「明るすぎないけど、暗くもない」やわらかな配灯

  • カーテンはレース代わりに編み目の透け感が美しい生地を使用

  • 家具も含めてご提案できるトータルコーディネート

“あたたかさ”と“潔さ”が同居する空間に仕上がっていますおやすみ

ついつい新築だとあれもこれもと取り入れたくなりますが
建築士&インテリアコーディネーターに任せるとこんな仕上がりになる、ということも感じていただき、

迷った時には頼っていただけたら嬉しいですニコラブラブ

造作ソファと収納付きベンチ

ソファも造作で作りました^^ 足元は収納になってます(^^♪
 

想定を超える、こだわりの詰まった一棟

他にも、ちょっとしたこだわりがたくさん…

  • ベンチにも収納にもなる月と山のイメージの造作家具

  • 鳥柄のクロスと、扉のアイコンが遊び心たっぷりな2階トイレ

  • 階段のアイアンに埋め込んだ照明スイッチ

  • 新しい金物を使った“つかまりやすい”階段手すり

  • 畳のオーダー製作、畳の縁の青の統一感

  • 冬の夕方に体感してほしい、静かな照明計画 など…

私たちスタッフが「これいいよね!」と盛り上がった場所も、

ぜひ、見つけてみてくださいね。

image

 

■ 最後に

このモデルハウス《奏 ‒KANADE–》は、

派手さや奇抜さではなく、“ふつう”のなかにある心地よさを大切にしています。

見学いただいた方が、

「ちょうどいいって、こういうことか」

「我が家はここをこうしたいなぁ」

そう思ってもらうキッカケになったなら、私たちにとってこれ以上の喜びはありません。

 

どうぞ、ちょっと気になるなと思った際には、

お気軽に《奏 –KANADE–》に会いに来てください歩く

 



スタッフ一同、お待ちしております花

 

↓↓ 詳細・ご予約はこちらから ↓↓

 

 

“やりすぎない”がちょうどいい。注文住宅の造作家具、そのリアル|キクザワ和光町モデルハウス⑥

2025年10月14日

 

tatami mats with books and cups on them

 

こんにちはニコ

子どもの頃は「体育の日」と呼んでいた祝日ですが

いつのまにか「スポーツの日」になっていたことに昨日気づいたさくまです

(2020年からですって!)

 

さてさて!
今日はダイジェストでお届けしてきたモデルハウスの建築記録。

大分終盤に差し掛かってきました。
(今回と外構工事完了編で一旦このシリーズは終われそう!
中途半端にしてるシリーズ多い中で、完結するものは貴重(笑)!!)

今日は、専務 菊澤章太郎の手掛けた造作家具について、

専務のインタビューを行いましたので、ご紹介しますねうさぎのぬいぐるみスター

設計のオリジナル造作家具と、そのこだわり

 

 

「住まいは、人が暮らすための場所。」

これは、私たちが日ごろ、大事にしている家づくりの想いの一つ。

見た目の華やかさよりも、

「日々の暮らしで本当に使いやすいか?」

を軸にしています。

 

 

モデルハウスの見学に行くと

実際の標準仕様ではないゴージャスな仕様となっている場合もあったりして…

モデルハウスなので、ある程度、
普通のお客さんだと冒険に近くて試せないことでも試しやすくはある!のですが、

それ以前に「暮らす」「住む」が大前提!!
 

“やりすぎないデザイン”で細部まで丁寧に設計されていますうさぎのぬいぐるみ

 

 

 

「壁につけるソファー」って、アリかも!

リビングに置かれるソファーって、空間の中心になりますよね。

でも今回専務は、あえて壁にぴったりくっつけて「造り付ける」スタイルに挑戦!



回遊できるようにソファーを配置することも結構ありますが

 

「そもそもソファーの裏って通る?」

「壁につけた方が、空間がスッキリまとまるよね」
 

そんな気づきから生まれたのが、この造作ソファー

これまでソファーを作らせていただくことはそれほど多くなかったのですが、
自社大工の工務店。実はこんな造作も可能なんですびっくりマーク



設置の工夫だけじゃなく、

座面のウレタンにもこだわって、何種類も試し座りした結果、

“一番硬い”タイプを採用しています。

✔ 沈み込みが少なく、立ち上がりやすい

✔ 横になってゴロゴロしても快適

まさに、「住む人目線」で仕上げられた一品です✨

造作ソファーと木製パーテーションのあるリビング

標準仕様に「落とし込める」造作を

キクザワの造作家具は、見た目の美しさだけじゃなく、

標準仕様に落とし込めることも大切な条件です。

 

例えば、

既製の洗面台をばらして必要な部材を取り付けたり、

メラミン素材でコストを抑えながらも見た目も機能性も高く!!と心がけてみたり。
 

「いい素材を、無理なく、なによりも、永く使える形で」

これは、住まい手にとっても地球にとっても、嬉しい設計思想かなー、と思っています。

 

「このサイズで大丈夫?」に、モデルハウスで答える

最近では、SNSや雑誌の情報が多すぎて、
実際に「このサイズ感でいいのかな?」と迷ってしまう方も多いそう…。
使い手の身長はそれぞれでもあるので、

サイズに関してはなかなかイメージが湧きにくいと思います。
今回のモデルハウスは

160cm前後の女性や、170cm前後の男性 という基準のモジュールで家具を造作しています。


モデルハウスで実物を見てもらうことで、

「これなら暮らしやすいかも!」

「私の慎重だと、食器棚はもうちょっと高くしたいかも…」


という、体感を通じたカスタマイズの基準としていただけるようになっています^^
 

住まいは“既製品の中から選ぶ”ものではなく、

“自分たちの暮らしに合わせてつくる”もの

そのことを、やさしく伝えてくれるような空間に仕上がったと思っていますほっこりスター

 

 

設備も暮らしにちょうどいいものを

造作家具に合わせて、選ばれている設備も見逃せません!

木目調壁の清潔な浴室と浴槽
 

  •  お風呂:クリナップ「ラクビア」

  •  キッチン:クリナップ「セントロ」

  •  トイレ:1階はTOTO、2階はLIXIL「サティス5」

  •  乾燥機:人気の「乾太くん」デラックス(6kg)

 

どれも見た目・使い勝手・価格のバランスが良い、“リアルな暮らし”に寄り添う選択です。
クリナップさんのお風呂は、滑りにくい床材&浴槽で、どの年齢層の方にもご安心いただけます花

 

木製造作棚と洗濯乾燥機のあるランドリールーム
乾太くんの上部分は、配管スペースと収納を兼ねています。
オシャレに無駄なく使えるのも嬉しいポイント。

「見た目のオシャレ」だけじゃない、
本当に暮らしやすい住まいとは?

 

設計の打ち合わせ中、専務がよく話していたのは

「暮らしていく人の目線に立った時、どれだけ“無理がない”か」でした。

 

 

大胆なチャレンジも、見栄えの良さも、

全てはそこに住まう人の「ふだんの暮らし」がベース。

今回の造作ソファーはもちろん、洗面台、収納、キッチンの棚…

どれもが、静かに、ですが確かに、住む人にとって“ちょうどいい”を叶える設計となっていますよー!!

 

ぜひ公開された時には

現地に遊びに来て
ご体感いただけると嬉しいです歩く


プレオープン
10月25日(土)26日(日)
を予定してます

告知素材が完成したら、バーン!と行かせていただく予定
次回は、
図面でご紹介した外構の完成形を写真でご案内出来たら!と思っています


どうぞお楽しみに

今日も、
最後までご覧いただきありがとうございました

キクザワ さくまでした!